更新日:2025年11月20日
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例年、11月から2月にかけての時期は、保育園や幼稚園、高齢者施設などを中心に腹痛、下痢、おう吐を主な症状とする「感染性胃腸炎」の集団感染が多数報告されています。手洗い、二枚貝などの調理における十分な加熱、吐物等の適切な処理などの徹底をお願いします。
また、3月から5月にかけて乳幼児を中心にロタウイルスによる胃腸炎が多く起こりますので、集団感染が危惧される各施設においては、施設の衛生的管理など、感染症の予防のため特に注意し対策を行ってください。
感染性胃腸炎とは、細菌やウイルスなどの病原体による感染症です。原因となる病原体には、ノロウイルス(Noro virus)、ロタウイルス(Rota virus)などのウイルスのほか、細菌や寄生虫もあります。
手指や食品などを介して口に入り、ヒトの腸管で増殖し、おう吐、下痢、腹痛などを起こします。健康な人の多くは軽症で回復しますが、子どもや高齢者では重症化することもあるため、体調の変化に注意しましょう。
感染性胃腸炎は例年、11月から増加しはじめ、12月頃をピークとして3月ごろまで多発します。
例年、ノロウイルスが起因のウイルスでは最も多く検出されています。
感染経路は、病原体が付着した手で口に触れることによる感染(接触感染)、汚染された食品を食べることによる感染(経口感染)があり、以下のような感染経路があります。
病原体により異なりますが、潜伏期間は1~3日程度です。
ノロウイルスによる胃腸炎では、主な症状は吐き気、おう吐、下痢、発熱、腹痛であり、小児ではおう吐、成人では下痢が多いです。有症期間は平均24~48時間です。
ロタウイルスによる胃腸炎では、おう吐、下痢、発熱がみられ、乳児ではけいれんを起こすこともあります。有症期間は平均5~6日です。感染しても発症しない場合や、軽い風邪のような症状の場合もあります。
特別な治療法は無く、症状に応じた対症療法が行われます。
乳幼児や高齢者では、下痢等による脱水症状を生じることがありますので、早めに医療機関を受診することが大切です。特に高齢者は、誤嚥(おう吐物が気管に入る)により肺炎を起こすことがあるため、体調の変化に注意しましょう。
おう吐の症状がおさまったら少しずつ水分を補給し、安静に努め、回復期には消化しやすい食事をとるよう心がけましょう。
ロタウイルスによる感染症については予防接種ワクチンがあり、乳幼児を中心に接種を受けることが行われています(2020年10月より定期接種)。ノロウイルスについては、予防接種はありません。
都民向け情報リーフレット「感染性胃腸炎」(東京都健康安全研究センター)(外部リンク)
都民向け情報リーフレット「ロタウイルス」(東京都健康安全研究センター)(外部リンク)
次亜塩素酸ナトリウムは効果があります。アルコールでの消毒効果は十分ではありません。
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濃度 |
消毒液の作り方 |
使用するところ |
使用方法 |
|---|---|---|---|
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約0.02% |
3リットルの水に ↓ 原液10ミリリットル 入れる |
トイレのドアノブや手すりなど、多くの人が触れる場所 (環境消毒) |
消毒液を浸したペーパータオル等で拭く。 ただし、金属を腐食させるため、金属部分に使用した場合は10分ほどたったら水拭きする。 |
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下着、衣類、リネン類など |
ウイルスが飛び散らないようにしずかにもみ洗いし、消毒液に浸す。 漂白作用があるので注意する。 |
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|
約0.1% |
3リットルの水に ↓ 原液50ミリリットル 入れる |
おう吐物・ふん便が付着した場所 |
おう吐物等のあった場所とその周辺をペーパータオル・布で覆い、消毒液を浸す。10分程度経過後、水拭きをする。 |
※塩素ガスが発生することがあるので、使用時は十分に換気をしてください。
※製品の「使用上の注意」を必ず確認してください。
※効果が弱まるため、作り置きはしないでください。
※汚れが残っていると効果が弱まるので、できるだけ汚れを取り除いてから使用してください。
※誤飲、誤使用を防止するため、希釈液の容器に「消毒液」を記載しておきましょう。
※次亜塩素酸ナトリウム水溶液は、手指消毒用としての使用には適していません。
保健衛生部・文京保健所予防対策課保健指導係
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